湖北五山巡りの旅④大福寺

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こんにちは!
The GATE鈴木です。

湖北五山シリーズ、今回は④大福寺についてご紹介していきたいと思います。

※湖北五山の推奨ルートとしては、④摩訶耶寺→⑤大福寺なのですが、ちょうど私が訪問した日は摩訶耶寺さんが臨時休館されていたため、今回は先に大福寺を紹介させていただきます。


これまでの投稿はコチラ

①宝林寺

②龍潭寺

③方広寺


高野山真言宗・浜名納豆の元祖
大福寺



大福寺は、高野山真言宗のお寺で、875年(貞観17年)に名僧教待上人が、現在の浜松市と新城市の間に位置する富幕山(とんまくやま)に開創し、当時は幡教寺(ばんきょうじ)と称していました。その後、1207年(承元元年)に現在地に移し、その際、土御門天皇から勅額を下賜されて(下記参照)大福寺と改称しました。この頃の大福寺は塔頭30、建造物20を有する大伽藍だったとの事です。開創から1,100年、この地に移ってから800年以上経つ古刹です。

勅額(ちょくがく)とは…
お寺の門などの中央正面の高い位置にそのお寺の名前などの文字が書かれた額がありますが、これを「扁額(へんがく)」といいます。(下の仁王門の写真にも、「大福?(三文字目分からず…)」と書かれた扁額が見られます。)そしてこの扁額のうち、皇帝や天皇が与えるものを「勅額」というそうです。



それでは、大福寺の様子をご案内していきます!
どうぞ、ご覧下さい。



前回投稿した方広寺から摩訶耶寺・大福寺のある三ヶ日までは20分ほど見通しの悪い山道を抜けていきます。対向車が来たらバックで譲らなければならず、細い道の運転に不慣れな方は特に注意が必要です。

山道を抜け、大福寺に向かい車を進めていると、お寺の手前の道路横に突如立派な仁王門が現れました。この場所が元々大福寺の境内入り口だったのかと思うと、かなり大きなお寺だったのだなと想像がつきます。


湖北五山巡りの旅④大福寺


この仁王門の金剛力士像はなんと鎌倉時代(1185頃-1333年)のものだそうで、経年変化はありますが、とても迫力のある立像でした。


湖北五山巡りの旅④大福寺


湖北五山巡りの旅④大福寺

このまま車でまっすぐ進むと、高速道路をまたぐ形で橋があり、その先に駐車場がありました。後から調べてみたら、東名高速道路の三ヶ日ジャンクションがすぐ近くにあるんですね!

大福寺の全体はこのようになっており、40分程あれば十分見て回れる広さでした。急な坂や階段などはないので、足腰に自信がない方でも参拝しやすいと思います。

湖北五山巡りの旅④大福寺

受付をすませ、まず訪れたのは宝物殿と庭園のあるエリア。こちらの赤い山門をくぐっていきます。

湖北五山巡りの旅④大福寺

宝物殿に所蔵されている品は撮影禁止のため納めておりませんが、国指定重要文化財をはじめ、様々な文化財や井伊家の貴重な古文書が陳列しており、とても興味深かったです。


先に進んで庭園へ。こちらは室町時代(1336-1573年)に築庭されたもので、静岡県指定名勝に認定されています。また、江戸時代前期の茶人、山田宗徧が来往し愛好した名園としても知られています。
回遊式庭園で、背後の山を利用した築山があり、阿弥陀三尊が石組によって表されているとの事。大きな池には元気で立派な錦鯉がたくさん泳いでいて、私の足音を聞きつけてお口をパクパクしに近寄ってきてくれました。

湖北五山巡りの旅④大福寺


そして、こちらは大福寺の古木大銀杏。樹齢300年以上といわれる大樹です。
地面には銀杏の実がたくさん落ちていました。葉っぱが色づく頃は綺麗なんだろうなと想像を掻き立てられます。

湖北五山巡りの旅④大福寺



宝物殿と庭園を後にして、いよいよ本殿に向かいます。
参道の脇にはアジサイの植木と一緒にたくさんのお地蔵様がいらっしゃり、可愛らしい雰囲気です。

湖北五山巡りの旅④大福寺


こちらが大福寺のご本堂。

湖北五山巡りの旅④大福寺

秘仏の薬師瑠璃如来像(県指定重要文化財)が安置されています。

湖北五山巡りの旅④大福寺

境内には、他にも画像の六角堂や護摩堂、大師堂といった建物がありました。

湖北五山巡りの旅④大福寺


こちらは梅の実。時期的に他のお寺でも見かけましたが、大福寺さんのこの梅の実が一番立派で美味しそうな香りを放っておりました。
 
湖北五山巡りの旅④大福寺



大福寺は、仁王門こそ華やかでしたが、本堂のあたりは山に寄り添うようにひっそりとしていて、とても落ち着いた雰囲気のお寺でした。人生で初めて野生のフクロウを目撃したのですが、残念ながらすぐに飛び立ってしまったためお写真には納められず…。


最後に、大福寺といえば、浜名納豆!!!

その歴史はなんと室町時代から。足利7代将軍義勝今川義元豊臣秀吉徳川家康以下歴代将軍と、名立たる将軍たちに献上されていた名産品です。

納豆と言っても、糸を引く納豆とは全く異なり、ポロポロと乾いていてお味噌のような色の豆に濃縮された旨味がつまっている、他にはない味の珍味です。この浜名納豆は中国(明時代)の僧から伝来され、室町時代から生き続ける納豆菌によって自然発酵されているそうです。

もともと唐納豆と言われていたそうですが、徳川家康将軍が、ある年に献上の納期が遅れた際に「浜名の納豆はまだ来ぬか。」と、納豆が来るのを待ちわびて言っていたことから、「浜名納豆」と呼ばれるようになったそうです。また、現在は大福寺納豆とも呼ばれています。


大福寺編、以上となります!
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
次回は最後、摩訶耶寺についてご案内していきますので、ぜひご期待ください☆


大福寺

静岡県浜松市北区三ケ日町福長220-3
TEL:053-525-0278
拝観時間:9:00-16:00
入場料:大人(高校生以上)500円、中高生300円、庭園のみ100円
駐車場:あり

http://daifukuji.jp/







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