ゆるキャン△モデル地ゆる巡り@浜松①奥浜名湖編

カテゴリー │観光案内浜松観光

お久しぶりです!
The GATE HAMAMATSUスタッフ鈴木です。

今回ご紹介するのは、のモデル地巡り。
「ゆるキャン△」は、山梨県周辺を舞台に、キャンプが大好きな女子高生たちを描いた漫画作品で、2018年にアニメ放送されたのち、来年2021年1月からシリーズ2期の放送が決まっている人気アニメシリーズです。(この記事で初めて知った方がいらっしゃいましたら、ゆるキャン△の「△」は読まず、「ゆるきゃん」と読みます。)
このシリーズ2期は原作漫画の5巻(現在10巻まで刊行)あたりから始まるようなのですが、この5巻、なんと物語の舞台で磐田~浜松が取り上げられているんです!

こちらの表紙も、よく見ると奥浜名湖展望台。




これはチェックしなくては、という事で、我々TheGATEスタッフで早速、漫画で取り上げられているスポットを回ってきました。浜松定番の観光地から、浜松市民でもあまり知られていないような場所までありましたので、順番にご紹介していきます!


ちなみにこのアニメ、静岡県では静岡放送SBSで2021年1月12日から毎週火曜25:55~放送、というちょっとハードルの高い時間帯となっています。。録画ができる方は録画必須ですね…!

まずは表紙に使われている、奥浜名湖展望台へ!!
浜松駅から車で40分ほど、気賀のあたりからは天浜線の線路と並行するように西へ西へと向かっていきます。
途中展望台方面に登る山道に入ってから、みかん畑の中をさらに5分ほど登っていくのですが…あれ、さっき前を走っていた車が戻ってくる。

嫌な予感がする中展望台入り口に到着すると、なんと通行止め





現在展望台は老朽化のため閉鎖されているようです…。登れないにしても近くまで行ければ良かったのですが、駐車場にもたどり着けず、Uターン。

代わりに入り口の手前にあるビュースポットの様子だけ写真に収めて帰りました。
ここからでも、展望台からの景色とよく似た構図のきれいな景色が望めますので、少しでもゆるキャンの雰囲気を味わいたいという方にはおススメです!




こちらは奥浜名湖展望台から見た、2018年の初日の出
地元の人には初日の出のスポットとしても有名で、この日は木造の小さな展望台にギュウギュウになるほどたくさんの人が集まっていました。



さて、気を取り直して、次の目的地浜名湖佐久米駅へ!!
この佐久米駅は浜松の鉄道、天竜浜名湖鉄道の駅で、漫画の中ではソロキャンプの旅をしている主人公のリンちゃんと浜松のおばあちゃんの家で年越しをするなでしこちゃんが待ち合わせする場所になっています。

こちらのお目当ては、なんといっても漫画で紹介されているユリカモメたち。毎年冬の時期にこの周辺に集まってくるユリカモメを餌付けしていて、佐久米駅はこの時期ユリカモメと電車の絶景スポットとして多くの写真家が足を運ぶ場所になります。




駅舎から見る浜名湖の水面はとてもきれいなのですが…あれ…ユリカモメが全然いない。




どうもこの日は何かの撮影のために向こう岸にあるホテルで餌をあげているため、普段駅のあたりにいるユリカモメさんたちはみんなそのホテルの方に行ってしまったとの事。(偶然居合わせた撮影班のスタッフさんが教えてくれました。)

少しすると、駅にいる私たちの姿を見たカモメさんが、餌を期待してこちらに来てくれたのですが、餌を持たずに来てしまった我々。カモメさんたちはすぐに気づいてそっぽを向いてしまい、、、



さらに「お前たちに用はない」と言わんばかりに浜名湖へ戻っていってしまいました。



ちょうど天浜線が通りかかったので、写真に収めたのですが、カモメさんたちは水面にプカプカ。
うーん、展望台に続き、ちょっと不発で終わってしまいました…。これも旅の醍醐味ですね…!




これでは終わらせられないので、去年同じころに佐久米駅に行ってきた別のスタッフから写真を提供してもらいました…。
こんな感じで本来はたくさんのユリカモメがわさわさと飛び回っているんです。人懐っこく、頭の上にも乗ってくれるんですよ。



こちらは電車の中から撮った写真。すごい光景ですね!




佐久米駅のユリカモメは通年見られるものではなく、毎年11月~3月頃に集まってきますので、見に行かれる際はぜひご注意くださいね。また、この駅で餌付けしている男性がいらっしゃるのですが、その方とうまく会えれば、駅に来るユリカモメの数も増えるそうです。

劇中でユリカモメと触れ合ったリンちゃんとなでしこちゃんがその後うなぎを食べたお店はこのさくめさんかなと思います。地元の人がおススメする人気店さんですよ。駅の目の前なので見逃す事はないはずです!




というわけで、今回の奥浜名湖編はあまり成果を上げられず、かなりゆるゆるとした聖地巡礼となってしまいました。想定外が続きましたが、それも旅の醍醐味という事で、この後は舘山寺~弁天島に足を伸ばしていくことに。


次回②舘山寺・弁天島編もお楽しみに☆


また見るのじゃ





 

浜名湖オルゴールミュージアム&ロープウェイで自然と美しさを楽しもう!

カテゴリー │浜松観光

こんにちは☀️
The GATE HAMAMATSUの下村です。

Hello


残暑の厳しい8月の後半…涙涼を求めて
舘山寺にある「浜名湖オルゴールミュージアム」さんへお邪魔しました!
浜名湖オルゴールミュージアムさんのHPはこちら!
(以下、敬称略で失礼いたします。)




浜松市西区出身のわたくし、パルパルさんには幼い頃から何度か遊びに行っていますが
ロープウェイ&オルゴールミュージアムは初体験びっくり
まずはロープウェイのりばへ向かいますスタコラ




ロープウェイのりばは浜名湖パルパル正面入り口の反対側にございます。
パルパルに入園してからでも乗車できますよ!✨




入り口にはロープウェイスタッフのおすすめMAPやひとことボードも!
舘山寺を満喫できる工夫がたくさんされています双葉

早速往復券を購入しました!
※現在オルゴールミュージアム&ロープウェイセット券、カップルチケッ2の販売は休止されています。



家康くんデザインのロープウェイに乗り、いざ大草山へラブ





10時30分頃到着したところ…なんと現在オルゴールミュージアムは時間・入数制限をしての入場となっています!※HPより抜粋


11時10分の入場チケットを先に購入まるっし、HPにあるモデルプラン通りに施設を回っていきましょう!

まずは3階にある屋上展望台へ!


こちらは浜名湖を360°見渡せる壮大なパノラマ展望台!
運がよければ富士山が見れそうですが…今回は小雨が降ったこともあり薄曇りでした涙






入ってすぐ、中央にあるカリヨン(オルゴールの原点と言われています)は、毎時00分に美しい音色を大草山に響かせてくれます。


恋人の聖地にもなっていますので、大事な人と来るのもいいですねハート

そうこうしているうちに、入場時間になりました!
2階受付でチケットを確認していただき、いざ入場ひよこ
コンサートホールには様々な種類のオルゴール、自動演奏楽器が!


オルゴールミュージアム内には約70点もの展示オルゴールがございます。
コンサートホールにも多数のオルゴールやからくり人形の数々びっくり
現在は展示フロアを一時休止されているので全てを見ることは出来ませんが、コンサートホールにある作品だけでも目を見張るものが!




解説員さんによる実演会の前に、自動演奏ピアノを動かしていただけることに!



素敵な音色を聴きほっこりしたところで、実演会のスタートです。
こちらは約30分間、解説員さんの面白く分かりやすい説明と共に、様々なオルゴールやオルゴールの素となった作品の実際の音色を楽しむことができます。
しかもなんと、毎度紹介する楽器は変えているそう…!たくさんの楽器を紹介できるさすが解説員さんならでは!
来るたびに違う作品の音色が聴けるだけでも、何度も来る価値はありそうです!

今回ご紹介を受けたのは120年前頃〜作られている作品たち計4種類。

ストリートオルガン(自動演奏オルガン)

※実際ご紹介された作品は写真を撮ることができませんでしたので、他作品をご参考に失礼します。


ディスクオルゴール


こちらの背の高い作品はヨーロッパのレストランなどで使われていたものだそうです!



こちらは家庭用で親しまれたディスクオルゴール。なんと現在でも300万円ほどで購入可能とか!
50秒ほどの楽曲を演奏することができます。


シンギングバード


実際の鳥の剥製から作られた作品!3羽の鳥の様々な音色が心地よいです。


フェアグランドオルガン


今回の実演会の一番の目玉コンサートホールの中央に位置する大きなモニュメントのようなものは、実は過去のヨーロッパなどの万博や遊園地で使われた自動演奏楽器なんです!
なんと2キロ先の場所でもその音色が聴こえたとか……
そのため音量がとっても大きい!たしかに盛り上がる場にはとっても必要な楽器です


今回の実演会ではこのような作品をご紹介いただけましたラブ
帰り際には解説員さんが気を使ってくださり、ホール入り口前のディスクオルゴールも動かしてくださいましたにんまり



退場後、1階にあるミュージアムショップへ!





こちらの売店・体験コーナーと屋上展望台は無料で見ることができます。
常時1000点以上のライナップを揃え、様々なオルゴールやお土産品を購入できます!
本格的なオルゴールから、お子様受けがよさそうなものも…!







本当はオルゴール作り体験もしたかったのですが、時間の都合により断念…えーん
次回プライベートで再挑戦しに伺います!





100年以上前の作品が今もなお動いている姿を間近で見ることができ、とても圧巻でした✨
お子様連れでも、恋人同士でも楽しめ、ロマンチックな体験が出来そうで素敵な施設です!
暑い夏に涼むのはもちろん、冬場でも屋上展望台は夜景が楽しめそうでとってもおすすめですよ上昇



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オルゴールミュージアムを後にし、駐車場へ向かう途中…
ダイダラボッチの足湯で癒しを求めに行きましたが…


現在は残念ながら休止中とのことでしたえーん


そして、昨年11月にオープンした浜名湖エンジンさんにもお邪魔いたしました!







こちらの様子はThe GATE HAMAMATSU 各種SNSで発信予定です!お楽しみにハート


本日もご覧いただきありがとうございました
美しい自然の景色と、癒しの音色を求めて、ぜひ皆さんも浜名湖オルゴールミュージアムを訪れてみてくださいねニコニコ

また見るのじゃ


 

湖北五山巡りの旅⑤摩訶耶寺

カテゴリー │観光案内浜松観光

こんにちは!The GATE鈴木です。

湖北五山巡りの旅シリーズ最後の投稿は、⑤摩訶耶寺をご案内します。

これまでの投稿はコチラから↓

①宝林寺

②龍潭寺

③方広寺

④大福寺

先日の大福寺までの4つのお寺は一日で周ったのですが、摩訶耶寺さんはその日お休みされていたため、日を改めて参拝してきました。
湖北五山の中でも開創が最も早く、一番古いお寺になります。それでは早速ご案内していきます!


いにしえの御仏に出会える寺
摩訶耶寺


摩訶耶寺は奈良時代の726年(神亀3年)に、行基菩薩(ぎょうきぼさつ)によって開創された高野山真言宗のお寺です。当時は新達寺(しんだじ)という名前で、大福寺と同じく富幕山(とんまくやま)に開創されましたが、平安時代に千頭ヶ峯の観音岩と呼ばれる場所に移り、名を真萱寺(まかやじ)と変え、平安時代末期に一条天皇の勅願により今の場所へと移りました。


三ヶ日駅の辺りから北に向かい車で5分程度。駐車場に車を停めると、すぐに参道入り口があり、高麗門が現れます。



高麗門とは、本来は城門の一型式で、画像のように正面の門とその左右の控え棟からなります。この摩訶耶寺の高麗門は安土桃山時代のもので、徳川家康が浜名湖畔に船入できる水城として1583年に築城された野地城(三ケ日町都筑)が1680年に廃城となった時に、当時の領主の手配により、この摩訶耶寺の山門として移築されたといわれています。



こちらがご本堂です。総ケヤキ造りで、徳川3代将軍家光の時代である1632年に建造されました。外から離れて見ると華やかというよりは落ち着いた印象だったのですが、中がとにかくすごかったので、少し力を入れてご紹介してまいります!




正面の屋根裏には龍、左右には阿吽の(!)、牡丹の花など、とても華やかな彫刻が施されています。




中に上がると、総ケヤキ造りとあって木造のあたたかな雰囲気を感じることができます。



まず最初に目に付くのは、この格天井図。極彩色の花鳥図となっており、手前は鳥や動物が中心、下の画像では見切れていますが、上の画像の格子の奥の天井には草花が描かれています。また、この画像の中央下のあたりに象の絵が見えると思いますが、この本堂が建てられた1632年にはまだ日本に象は来ておらず、想像で描かれたものだそう。




ちなみに少し余談ですが、日本に象が伝来したのは徳川8代将軍吉宗の時代にベトナムから長崎に2頭送られてきた時になります。長崎から江戸まで2頭の象を歩いて移動させ、その道中2頭のうち1頭は亡くなってしまい、実際に吉宗の目に触れたのは1頭のみでした。奥山と三ケ日をつなぐオレンジロードの途中にも象鳴き坂という峠があり、移動の途中この峠を通った象が疲れ果ててここで鳴いたという言い伝えから名づけられたとの事です。




この天井には他にもこんな素敵な天女様がいらっしゃいます。住職様に教えていただくまで気づかなかったほど小さくささやかですが、見回してみると隅々にたくさんいて、とても優美な印象を与えていました。これから行かれる方はぜひお見逃しのないよう、チェックしてくださいね。



他にも着目していただきたいのはこの天井部分の造り。
折上式(おりあげしき)の格天井(ごうてんじょう)と言い、釘を使わず木材を格子状に組んで作っていく格天井ですが、さらに周囲を湾曲させて中央部分を一段高くすることで(これを折上式といいます)格式高い様式となっています。




本堂奥に鎮座するこちらのお方は真言宗の開祖、弘法大師空海



こちらは浜名湖七福神の一人、大黒尊天



そして、少しドキッとするビジュアルのこちらはおびんずるさま。南無賓頭盧尊者(なむびんずるそんしゃ)という十六羅漢の一人で、この像をなでると病気が治ると言われています。参拝者から撫でられ続けて、このようなお姿になったのですね…。




また、この摩訶耶寺には文化財に指定された3体の仏像があります。

こちらは静岡県重要文化財の阿弥陀如来像(平安時代末期作)。



こちらは国指定重要文化財(大正12年国宝指定)の不動明王像(平安時代末期作)。



もう一体の国指定重要文化財(大正4年国宝指定)の千手観音像(藤原時代初期)は、京都美術院にて修復中のため、来年5月上旬まで拝観できないそうです。お戻りになった際にはぜひまた訪れてみたいと思います!


本堂を後にして、有名な庭園へ。摩訶耶寺の庭園は静岡県最古の庭園で、昭和43年の調査により平安時代の影響を強く残す鎌倉時代前期の庭であることが明らかになりました。また、この庭園の約80%は当時の姿を残しており、日本の中世庭園を代表する庭園だと言われています。樹木の植栽を人工的にアレンジして自然の縮図を美的に再構築しようとする近世庭園に対して、大自然に囲まれたなかに精神的な別世界を構築しようとするのが中世庭園の特色です。
写真に収めると立体感が出なくなってしまうのですが、生で見ると息をのむほどの美しさでした。歩みを進めて視点を変えていくとどんどん表情を変えていきます。




境内にはくりからの滝と呼ばれる滝もありました。涼しげで、暑い夏の日にはありがたいです。滝つぼに近づけるので水にも少し触りましたが、冷たくて気持ちよかったです。沢蟹やタニシもいましたよ!



そしてそのすぐ横にあるのが、津島神社。この津島神社は須佐之男命を祀る神社だそうです。階段が急ですが段数は多くないので、息切れする前に登り切れました。



津島神社にお参りした後、来た道と違う帰り道があったのでそちらに進んでみると、先ほどのくりからの滝を後方から眺めることができました。風がよく通ってとても涼しく気持ちよかったです。個人的におすすめの穴場スポットですので、階段の上り下りが大丈夫な方は、ぜひ足を運んでみて下さいね!




摩訶耶寺のご案内、以上となります。
最初に宝林寺さんで購入した御朱印色紙も無事集めることができました。しばらくはThe GATEにひっそり展示させていただこうと思います。





摩訶耶寺

静岡県浜松市北区三ケ日町摩訶耶421
TEL:053-525-0027
拝観時間:9:00-16:30
入場料:大人400円、高校生300円、中学生200円、小学生以下無料
駐車場:あり

https://makayaji.web.fc2.com/





長らく続きました湖北五山巡りの旅、以上です。
ご覧いただきありがとうございました。外出しづらい中ですが、浜松市民の方にとっては身近な観光スポットを再発見するきっかけに、遠方の方には観光気分になっていただければ幸いです。


これからもThe GATEスタッフ、浜松の魅力を発信していきますので、今後ともよろしくお願い致します☆


応援ヨロシクなのじゃ





 

湖北五山巡りの旅④大福寺

カテゴリー │観光案内浜松観光

こんにちは!
The GATE鈴木です。

湖北五山シリーズ、今回は④大福寺についてご紹介していきたいと思います。

※湖北五山の推奨ルートとしては、④摩訶耶寺→⑤大福寺なのですが、ちょうど私が訪問した日は摩訶耶寺さんが臨時休館されていたため、今回は先に大福寺を紹介させていただきます。


これまでの投稿はコチラ

①宝林寺

②龍潭寺

③方広寺


高野山真言宗・浜名納豆の元祖
大福寺



大福寺は、高野山真言宗のお寺で、875年(貞観17年)に名僧教待上人が、現在の浜松市と新城市の間に位置する富幕山(とんまくやま)に開創し、当時は幡教寺(ばんきょうじ)と称していました。その後、1207年(承元元年)に現在地に移し、その際、土御門天皇から勅額を下賜されて(下記参照)大福寺と改称しました。この頃の大福寺は塔頭30、建造物20を有する大伽藍だったとの事です。開創から1,100年、この地に移ってから800年以上経つ古刹です。

勅額(ちょくがく)とは…
お寺の門などの中央正面の高い位置にそのお寺の名前などの文字が書かれた額がありますが、これを「扁額(へんがく)」といいます。(下の仁王門の写真にも、「大福?(三文字目分からず…)」と書かれた扁額が見られます。)そしてこの扁額のうち、皇帝や天皇が与えるものを「勅額」というそうです。



それでは、大福寺の様子をご案内していきます!
どうぞ、ご覧下さい。



前回投稿した方広寺から摩訶耶寺・大福寺のある三ヶ日までは20分ほど見通しの悪い山道を抜けていきます。対向車が来たらバックで譲らなければならず、細い道の運転に不慣れな方は特に注意が必要です。

山道を抜け、大福寺に向かい車を進めていると、お寺の手前の道路横に突如立派な仁王門が現れました。この場所が元々大福寺の境内入り口だったのかと思うと、かなり大きなお寺だったのだなと想像がつきます。





この仁王門の金剛力士像はなんと鎌倉時代(1185頃-1333年)のものだそうで、経年変化はありますが、とても迫力のある立像でした。







このまま車でまっすぐ進むと、高速道路をまたぐ形で橋があり、その先に駐車場がありました。後から調べてみたら、東名高速道路の三ヶ日ジャンクションがすぐ近くにあるんですね!

大福寺の全体はこのようになっており、40分程あれば十分見て回れる広さでした。急な坂や階段などはないので、足腰に自信がない方でも参拝しやすいと思います。



受付をすませ、まず訪れたのは宝物殿と庭園のあるエリア。こちらの赤い山門をくぐっていきます。



宝物殿に所蔵されている品は撮影禁止のため納めておりませんが、国指定重要文化財をはじめ、様々な文化財や井伊家の貴重な古文書が陳列しており、とても興味深かったです。


先に進んで庭園へ。こちらは室町時代(1336-1573年)に築庭されたもので、静岡県指定名勝に認定されています。また、江戸時代前期の茶人、山田宗徧が来往し愛好した名園としても知られています。
回遊式庭園で、背後の山を利用した築山があり、阿弥陀三尊が石組によって表されているとの事。大きな池には元気で立派な錦鯉がたくさん泳いでいて、私の足音を聞きつけてお口をパクパクしに近寄ってきてくれました。




そして、こちらは大福寺の古木大銀杏。樹齢300年以上といわれる大樹です。
地面には銀杏の実がたくさん落ちていました。葉っぱが色づく頃は綺麗なんだろうなと想像を掻き立てられます。





宝物殿と庭園を後にして、いよいよ本殿に向かいます。
参道の脇にはアジサイの植木と一緒にたくさんのお地蔵様がいらっしゃり、可愛らしい雰囲気です。




こちらが大福寺のご本堂。



秘仏の薬師瑠璃如来像(県指定重要文化財)が安置されています。



境内には、他にも画像の六角堂や護摩堂、大師堂といった建物がありました。




こちらは梅の実。時期的に他のお寺でも見かけましたが、大福寺さんのこの梅の実が一番立派で美味しそうな香りを放っておりました。
 




大福寺は、仁王門こそ華やかでしたが、本堂のあたりは山に寄り添うようにひっそりとしていて、とても落ち着いた雰囲気のお寺でした。人生で初めて野生のフクロウを目撃したのですが、残念ながらすぐに飛び立ってしまったためお写真には納められず…。


最後に、大福寺といえば、浜名納豆!!!

その歴史はなんと室町時代から。足利7代将軍義勝今川義元豊臣秀吉徳川家康以下歴代将軍と、名立たる将軍たちに献上されていた名産品です。

納豆と言っても、糸を引く納豆とは全く異なり、ポロポロと乾いていてお味噌のような色の豆に濃縮された旨味がつまっている、他にはない味の珍味です。この浜名納豆は中国(明時代)の僧から伝来され、室町時代から生き続ける納豆菌によって自然発酵されているそうです。

もともと唐納豆と言われていたそうですが、徳川家康将軍が、ある年に献上の納期が遅れた際に「浜名の納豆はまだ来ぬか。」と、納豆が来るのを待ちわびて言っていたことから、「浜名納豆」と呼ばれるようになったそうです。また、現在は大福寺納豆とも呼ばれています。


大福寺編、以上となります!
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
次回は最後、摩訶耶寺についてご案内していきますので、ぜひご期待ください☆


大福寺

静岡県浜松市北区三ケ日町福長220-3
TEL:053-525-0278
拝観時間:9:00-16:00
入場料:大人(高校生以上)500円、中高生300円、庭園のみ100円
駐車場:あり

http://daifukuji.jp/








 

湖北五山巡りの旅③奥山方広寺

カテゴリー │観光案内浜松観光

こんにちは!
The GATE鈴木です。

シリーズでお届けしている湖北五山巡りの旅、今回は3番目のお寺、奥山方広寺について紹介していきます。

前回の投稿はコチラからぜひ↓

①宝林寺

②龍潭寺

臨済宗方広寺派大本山
大本山方広寺 奥山半僧坊総本殿


方広寺は臨済宗方広寺派の大本山で、1371年(建徳2年)、当地を治めていた豪族奥山六郎次郎朝藤(おくやまろくろうじろうともふじ)の招きにより、後醍醐天皇の皇子無文元選(むもんげんせん)禅師によって開創されました。(余談ですが、前回投稿した龍潭寺にも後醍醐天皇の皇子である宗良親王が登場していますが、このご兄弟にあたる方ですね。)その後、度重なる火災や廃仏棄却運動により衰退する時期もありましたが、日本全国からのご寄進もあり現在の形に再建、復興を遂げています。

方広寺派の大本山という事もあり、湖北五山の中でも群を抜いてスケールが大きく、60ヘクタール(東京ドーム約13個分)もの広大な敷地に、本堂、半僧坊真殿、上天台舎利殿、三重の塔など多くの建物を擁しています。また、その長い歴史の中に様々なドラマがあり、その一部をこの後お写真とともにご紹介していきたいと思います。

それでは、方広寺編、どうぞご覧下さい。




方広寺がある奥山地区は、浜松の市街地からおおよそ1時間程度。駐車場についてから5分ほど歩くと、このような門が見えてきて、この時点で観光気分がぐっと上がってきます。



この門をくぐると飲食店などが並び、小規模な門前町のような雰囲気ですが、残念ながらこの時期の平日はどのお店も閉店しており、看板猫さんが挨拶をしてくれる程度でした。

受付のある黒門から本堂まではゆるやかな山道を15分ほど歩きますので、歩きやすい履物で参拝されることをお勧めします。

こちらは弁天堂。出世弁才天と書かれた標石が立っており、池には立派な錦鯉が優雅に泳ぐ姿が見られました。



参道を歩いていると、次から次へと現れるこれらの五百羅漢像たち。
この哲学の道以外にもそこかしこにいらっしゃいますが、これは1770年に拙巌(せつがん)和尚が発願されたそうで、多くの方の寄進によって五百体もの羅漢が安置されたとの事です。現在もこの羅漢像の寄進は続いているようで、参拝の最初から最後まで、この羅漢像に見守られているような、大きな存在感を持っていました。



おだやかな顔の羅漢様の頭の上にはかわいいカマキリさんが。
他にも、サワガニやトンボ、アゲハ蝶、トカゲ?など、小さな生き物がたくさん見られて楽しかったですよ!




こちらの赤い亀背橋を渡ると、その先に本堂が待ち受けています。
グーっと、パノラマ撮影。



こちらが、方広寺の本堂です。この本堂は、明治14年全山堂宇が焼失した大火の後、明治38年から大正7年にかけて竣工されたもので、間口32m、奥行き27mと東海屈指の大きさです。目の前に立ってみると、その大きさに圧倒されました。



この本堂を再建する際、全国の信者善女人から頭髪の奉納を享け、この写真の毛綱を作り、無事棟木を挙げて本堂が完成したとの事です。この毛綱は「十万一念力の毛綱」と呼ばれ、長さ90m、重量は150kgにもなるそうです。す、すごいですね…。




本堂の中に安置されているのは国重要文化財の釈迦三尊像です。
撮影禁止の為、お写真には納めていませんが、中央に釈迦如来、右に文殊菩薩、左に普賢菩薩の3人が並ぶ三尊像で、1352年に造られた物になります。HPにお写真は出ていますが、その迫力を味わうためにも、ぜひ実物をご覧になってみて下さいね。



平日という事もあって参拝の方はあまり多くなく、この広々とした本堂にたった一人と、大変贅沢な時間を過ごす事ができました。
せっかくなので、美しいお堂の天蓋を真下から。




さて、本堂を後にして順路を進むと、なんだか怖いお顔がたくさん並んでいます…。
この廊下を渡って、いよいよ半僧坊真殿に近づいていきます。



ちなみに皆様、「半僧坊」って何かご存知ですか?
私は今までずっとお寺の施設か建物の一種で、「奥山半僧坊方広寺」というのは「奥山にある半僧坊という建物がある方広寺」と思い込みで勘違いしておりました…。

「半僧坊」とは、方広寺で祀られている鎮守の神様の事なんです。

言い伝えによると、方広寺の開祖である無文元選禅師が中国から船に乗って帰国する際、東シナ海で台風に遭われ、その時に突然船に現れたのが、この半僧坊様でした。そのお姿は、法衣をまとって袈裟を着た鼻の高い異人の姿だったそうで、「わたしは禅師が正法を伝え弘められるために、無事に故国に送り申します」と叫び、船を博多の港まで導き、姿を消したと言われています。そしてその後、禅師がこの方広寺を開かれたとき再び現れて弟子となり、修行に励んておられましたが、その後禅師が亡くなると、「わたしはこの山を護り、このお寺を護り、世の人々の苦しみや災難を除きましょう」と言い残し、姿を消したのだそうです。

半僧坊というのは、禅師の弟子となる際のお姿が僧のようであって完全な僧の姿ではなかったため、禅師から「汝は僧にあって僧にあらず」といわれ、「半僧坊」と呼ばれるようになったことからだそうです。

その後、「奥山半僧坊大権現」としておまつりするようになり、厄難消除(海上安全・火災消除)の神様として、ご信仰をあつめています。
明治時代に起こった大火でも、大火事の中にも拘らず半僧坊を祀るお堂はなぜか焼けなかったそうですよ。

こちらのお写真は、半僧坊真殿にある上り龍下り龍です。




その後は順路を戻り、本堂裏庭園「らかんの庭」を見学。
このお庭にもたくさんの羅漢様がいらっしゃり、笑顔で迎えてくださいます。荒い石垣のくっきりとした陰影がとても印象的でした。



らかんの庭を過ぎると、左手に傾斜を上る階段が。ここで屋外用の履物に履き替えて登っていきます。



先ほど参拝した半僧坊真殿のスタッフさんと少しお話をした際に、この階段を上った先にある「上天台舎利殿(じょうてんだい しゃりでん)」から眺める方広寺の景色が素敵ですよと教えてもらったので、わくわくと足を進めていきます。



登り切ってみると、まだかなり新しい舎利殿があり、そこからは境内一と言われる見晴らしの良い眺望を見ることができました。目線が高いため、本堂の立派な瓦屋根も思う存分眺めることができます。これもお写真では伝わりきれない壮大さです!!

舎利殿とは仏の遺骨を安置する納骨堂の事なのですが、なんとこの方広寺にはスリランカの仏歯寺(お釈迦様の犬歯が納められている、仏教の聖地。)からお分け頂いた仏舎利(お釈迦様のお骨の一部)が納められているそうです。
壇家の方だけでなく、一般の方もこの舎利殿に納骨する事ができるそうですよ。

私事ですが、ちょうど3年前にこの仏歯寺に行ってきました。お堂の中には色鮮やかな蓮の花がたくさんお供えされており、お香の立ち込める中、熱心な仏教徒が床に座り込んで(恐らく)仏教歌を唱和していました。まさに聖地という言葉にふさわしい、エネルギーをひしひしと感じたお寺でした。
この写真は仏歯寺のお堂の入り口ですが、日本のお寺とかなりイメージが違いますね。





最後に、方広寺のご神木「半僧杉」。
この杉は推定樹齢600年で、先述した明治の大火の際にも火災を免れたため、鎮守の神様の名を取って半僧杉と呼ばれているそうです。




ご紹介したいことが多く、大ボリュームになってしまいましたが、方広寺編、以上となります。

宝林寺で購入した御朱印色紙も、残り2つとなりました!
あと2か所、④大福寺と⑤摩訶耶寺は改めてご紹介してまいりますので、次回もぜひよろしくお願い致します♪





奥山方広寺

静岡県浜松市北区引佐町奥山1577-1
TEL:053-543-0003
拝観時間:9:00-16:30(最終受付16:00)
入場料:大人(高校生以上)500円、小人(小中学生)200円
駐車場:あり

http://www.houkouji.or.jp/index.html






 

湖北五山巡りの旅②龍潭寺

カテゴリー │歴史浜松観光

こんにちは♪
The GATE鈴木です。

前回に続きご案内してまいります湖北五山の旅、今回は龍潭寺についてまとめましたので、ぜひお付き合いください。

歴史と花・緑の古刹 井伊直虎ゆかりの寺
龍潭寺





井伊家の菩提寺として有名な龍潭寺は、臨済宗妙心寺派のお寺で、奈良時代の僧、行基(ぎょうぎ)菩薩が733年(天平5年)に開創されました。元々この地は「井の国」と呼ばれた土地で、井伊氏の元祖である井伊共保(ともやす)公は1010年、この龍潭寺の正面にある井戸の傍らで出生したと伝えられています。

井伊家は鎌倉時代は源頼朝に仕え、南北朝時代には宗良(むねよし)親王(後醍醐天皇の皇子)を井伊城に迎え北朝軍と戦った名門です。その後も、井伊直虎井伊直政、そして井伊大老直弼と、歴史の担い手として名を馳せた重要人物を次々と輩出しています。

「龍潭寺」という名前がつけられたのは開創から800年も後の事で、1560年に今川氏に仕え桶狭間の戦いで戦死した井伊家22代直盛(直虎の父)の戒名を取り、名づけられたそうです。


概略はこのような感じです。
それでは早速、訪問の様子をご覧いただきましょう!
この時期の龍潭寺さんはとにかく緑の美しさが際立っておりましたので、そちらにクローズアップしてお届けしていきます。


まずは大門(山門)から。濃い緑と相まって、趣深い風格です。



大門を抜けると、細いアプローチを通り、さらに奥へ進んでいきます。途中、白いお花が落ちていてとても可憐でした。



さらに歩みを進めると、次に目に入るのは綺麗な蓮の花。なんだか現実世界から離脱したような美しさです…。



拝観は、こちらの立派な庫裡(くり)にある受付を通ります。




本堂に入るとまず目に入るのがこの大きな仏像、「丈六(じょうろく)の釈迦牟尼佛(しゃかむにぶつ)」。
遠州地方一の大きさとの事で、丈六とは仏像の背丈の一基準で、立像での高さが4.85m程の規模だそうですが、この仏像はお坐りのため、3m程の高さとなっています。それでも十分な迫力を感じます。
また、頬や胸を中心に黒い汚れがあるのは、明治初年に起こった廃仏毀釈(仏教を敗訴し、お寺や仏像などを壊す)の動乱の傷跡です。元々本堂の前にあった大仏殿を取り壊した際、近所の子供たちがこの仏さまに登り、金箔をこすった痛々しいお姿がそのまま残されているんです。



ちょうどみぞおちの辺りに「丈」の字が読み取れると思いますが、いたるところに「丈六」の落書きがされていました。そんな、廃仏棄釈の生き証人といえる仏さまです。



また、この本堂で特に有名なのはこのうぐいす張りの廊下。静かに歩こうとするとキュッキュッと音がなり、忍びを知らせるしかけとなっています。




龍潭寺には、井伊家にまつわる物や井伊家の人物の座像などもたくさん置かれています。これもその一つで、井伊家で使用されていたお籠になります。現物を見るとけっこう小さくて、これに乗って長時間移動するのはとても大変そうです…。





さて、龍潭寺といえば、冒頭の写真にある本堂裏の庭園ですね。これは江戸時代初期に小堀遠州によって造られた池泉鑑賞式庭園です。小堀遠州は、豊臣秀吉や徳川家康らに仕えた大名でありながら、茶人、建築家、作庭家、書家としても活躍した文化人でもありました。井伊家25代直孝と親しく、その依頼によって龍潭寺の庭園が造られたと言われています。
本堂から見る景色も美しいですが、今回おすすめしていただいたのは庫裡にある書院(殿様着座の間)からの眺め。庫裡の廊下をまっすぐ進んでいきます。




一番奥まで進んで、左側を見ると、このような景色が。奥には井伊家40代にわたるお位碑を祀る御霊屋が見え、当時の殿様が見ていた眺めと同じお庭の様子を見ることができます。
この日は梅雨の時期で生き生きとした緑の美しさが際立っておりましたが、このお庭は季節や時間帯によって表情を変えていき、いつ訪れてもその時の見頃を楽しむことができます。




本堂、庫裡を後にして、裏にある井伊家の墓所へもお参り。元祖共保から22代直盛、次郎法師直虎、23代直親、24代直政と、井伊家の歴代当主たちが一同に眠っておられました。





最後に、こちらはご神木「梛(なぎ)の木」。24代直政公の無事成長を願って植えられたと伝わっており、隣には子育て地蔵が祀られています。生命力溢れる大木でした。





龍潭寺編、以上となります。
龍潭寺さんは何度か訪れていましたが、今回改めてその歴史の奥深さを学ぶことができました。
井伊家の歴史が、この山里の美しいお寺で眠っているという事がとてもロマンを感じさせます。
今回ご紹介した他にもまだまだ沢山見所がありますので、ぜひ実際に訪れてご覧いただければ幸いです!



龍潭寺

静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1989
TEL:053-542-0480
拝観時間:9:00-16:30(17:00閉門)
入場料:大人(高校生以上)500円、小人(小中学生)200円
駐車場:あり

http://www.ryotanji.com/





今回も長々とお付き合いいただき、ありがとうございました♪
次回は方広寺さんを紹介していきますので、ぜひお楽しみに!





 

湖北五山巡りの旅①初山宝林寺

カテゴリー │旅行浜松観光

こんにちは!
The GATE鈴木です。

本日ご紹介したいのは、浜名湖北部に位置する「湖北五山」

この湖北五山とは、浜松市北区にある以下5つのお寺の総称です。

・宝林寺(細江町中川)
・龍潭寺(引佐町井伊谷)
・方広寺(引佐町奥山)
・摩訶耶寺(三ケ日町摩訶耶)
・大福寺(三ケ日町福長)

古くは平安時代から江戸時代初期までに開創された、
時代も宗派も異なるお寺ですが、それぞれに国指定重要文化財を有しており、
浜松の歴史をより深く知ることができる、非常に価値のあるお寺たちなんです。




当館にはこの湖北五山巡りのチラシを置いてあり、
長らくこのチラシを眺めながら、いつか行ってみたいなあと思っておりましたが、
先日やっとのことで取材・見学をすることができましたので、
今回は気合をいれてじっくりとご案内してまいります!
いつになく長編になる見込みですが、どうぞお付き合いいただければ幸いです。

さて、ルートは以下の写真の順番通り「宝→龍→方→摩→大」がベストとの事。
理由は大きく2つ。

まず一つ目は、一番東側の①宝林寺がこの五山の中で最も新しく、
時代を遡るように、他のお寺を一筆書きに回ることができるからなんです。



そして、もう一つの理由はコチラ。



この色紙、五山それぞれの御朱印を集められる色紙になっていて、
各お寺のご利益を受けることができるんですが、この色紙を販売しているのは、この宝林寺さんのみ。
1枚2,000円で購入し、他の四山では300円の御朱印代を支払って集めることができます。

せっかくなので私も一枚購入しましたよ~!!


ちなみに、この湖北五山のルート、一日で周る事もできますが、
少し駆け足になるかもしれません。
今回訪れたのは摩訶耶寺さんを抜いた四つのお寺でしたが
(摩訶耶寺さんはお盆の出張で臨時休でした)、
どのお寺もとても見応えがあり、うっとり過ごしていると意外と時間を使っておりました。

しっかり見たい方は二日に分けてのんびり回るのも良いかと思います。
その際は「宝林寺・龍潭寺・方広寺」と、「摩訶耶寺、大福寺」がおススメです。
というのも、方広寺から摩訶耶寺・大福寺のある三ケ日方面に抜ける際は
大型車通行不可の細い山道を車で20分ほど走ることになるため、
初めての方や運転が不安な方は少しだけ大変かなと…。
私も初めて通りましたが、対向車が来た時は軽同士でもバックで譲りながら進む感じでした。


さて、それではここから、一つ目のお寺「初山宝林寺」について、ご紹介していきます。
どうぞごゆるりとご鑑賞くださいませ。

金運上昇・商売繁盛のお寺
①初山宝林寺(しょさんほうりんじ)

初山宝林寺は、日本三禅宗のうちの一つ黄檗宗の寺院です。
1664年(寛文4年)に、黄檗宗の開祖である隠元禅師(いんげんぜんし)により明国から来朝した独湛性瑩(どくたんしょうけい)禅師が、
地元の金指・気賀の近藤両家の菩提寺として開創しました。
近藤家は今川氏に仕えた旗本のようです。

このお寺の見どころ・特徴としては、以下の三つです。

①珍しい中国・明朝建築様式を模した佛殿、方丈(国指定重要文化財)
②総勢29体の仏像(県指定文化財)
③叩くと澄んだ音がなる、金運上昇・商売時繁盛のご利益があると伝わる金鳴石(きんめいせき)


まずはこちらの山門から。
力強い「初山」の字がとても印象的ですね。



この急な階段を上がると目前に迫るのが、この佛殿。
とても大きく立派ながらその佇まいは優しく、背景と相まって非常にゆったりと、おおらかな印象を受ける建物です。





中国明朝の建築様式が採用されているとの事ですが、この建物中央にある装飾的な格子に、その雰囲気を見ることができました。




また、この佛殿の中には宝林寺の見どころの一つである全29体の仏像が置かれています。
正面にあるのは本尊釈迦三尊像。



そして、建物の両側の壁に立ち並んでいるのは、こちらの二十四善神立像。
全ての像の足元にその神様の名前が書かれており、それぞれの特徴的を捉えたお姿が見られます。




この立像の素晴らしいのは、高いところに設置されているため、ちょうど見下ろす神様と見上げる私達の目が合うようになっている所。
まるで語り掛けてくるような臨場感のある表情にドキッとさせられます。
写真中央は競走・競泳などスピードの神、韋駄尊天様です。2019年は大変お世話になりました!




さて、佛殿を後にして、裏手に回ると、方丈や報恩堂など、他の文化財も見ることができます。
方丈は現在かやぶき屋根を修繕中で、12月31日に竣工予定との事です。
ちなみに近年では平成28年に山門が、平成29~31年に仏殿が修復されたとの事です。





そしてそして、その裏手にある、特に注目のスポットがこちら!
その名も「金鳴石(きんめいせき)」です。
平たく滑らかな表面の大きな石ですが、この石、叩くと「キーン」とした高く澄んだ音がするのです。
この摩訶不思議な石は、「金(かね)のなる」ということから、金運上昇・商売繁盛のご利益があると伝えられています。
この金運上昇のご利益は、毎年浜松近郊の宝くじ売り場の人もご祈祷に訪れるほどの効果だそうですよ。





その金鳴石は、売店で売っているこのお守りの石で叩くとより一層の効果があるとか。
ぜひ試してみて下さいね!




そして最後に、この湖北五山のお寺には全て象徴的な古木・ご神木があり、
この宝林寺には樹齢350年といわれる立派な「猿候杉(えんこうすぎ)」があります。




独湛禅師が植えられたこの杉は主に茶花に用いられるもので、このように20m級の高さまで成長するのはとても珍しく浜松市の天然記念物に指定されているそうです。
あまりに大きくて、とても写真に収まりませんでした…。
また、寄り添うように2本の木が並んでいることから、夫婦杉としても親しまれています。


宝林寺は、駐車場に着いた時から背筋がすっと伸びるような清らかでゆったりとした空気が流れており、敷地内に足を踏み入れるとなんだかタイムトリップしたような不思議な気持ちになりました。


私自身ずっと訪れてみたいと思いながら初めての訪問でしたが、浜松でまずお勧めしたい名所の一つになりました。
まだまだ気軽に遠出しづらい状況ですが、浜松にお住いの方、ぜひ今一度地元の観光名所に足を運んでみてはいかがでしょうか。


初山宝林寺

静岡県浜松市北区細江町中川65-2
TEL:053-542-1473
拝観時間:10:00-16:00
入場料:大人400円、中高生200円、小学生無料
駐車場:あり

https://www.oubaku.org/shosan/butuden.html





さて、湖北五山の旅、まだまだ続きますので、またまとめ次第UPしていきます!
ぜひご期待ください♪





 

★TheGATEのコロナウィルス感染症対策一覧★

カテゴリー │浜松観光

こんにちはまだまだ梅雨が続きそうな今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?

色々なお店や施設が営業再開し県をまたぐ移動の自粛も解除されつつある現在ですが、新しい生活様式やコロナウィルス感染症予防対策として当館でも様々な取り組みをしています❗❗

まずはこちらをご覧下さい️

浜松市が提供する新サービス
「浜松LINEコロナ見守りシステム」
を当館でもご利用頂けます。



ご来館の際に、LINEのホーム画面右上の友達追加➕アイコンを押してQRコード読み取りを
選択し掲示してあるQRコードを読み取ります。
こちらはご来館の度に読み取りのご協力お願い致します。
(自動的に浜松市が友達追加されます。)
当館で感染者が発生した場合、同日同じ時間帯に当館にいらしたお客様などに通知がいく仕組みとなっておりますのでぜひご活用下さい‍
北側南側の出入口と館内にもQRコードを掲示しておりますのでご不明な点がございましたらお気軽にスタッフまでお声かけ下さい‍ませ✨


他にもこの様な取り組みをしています‍⚕️




出入口や通路に除菌消毒液を設置




レジカウンターはビニールカーテンを設置し
飛沫などに注意しています






各体験コーナーも注意喚起や除菌シートなどを設置しゆとりある空間でお楽しみ頂けるよう心がけています




定期的に手の触れる箇所などを清掃しています







はままつペダルさんでも検温やアクリルシールドなどの対策がとらています

外国人インフォメーションカウンターもビニールカーテンが設置されています✨

そして浜松餃子のまるいしさんでは、

座席の間隔や仕切りなどなど安心して美味しいお食事が楽しめる工夫がなされています



最後に、
新聞やメディアにも取り上げられている
AI人工知能が搭載された家康くんロボット






マスクの着用有無を認識し優しく可愛くお話し
してくれます
北側のインフォメーションカウンターに設置されていますのでぜひご覧下さい


以上ざっと大まかにご紹介させて頂きましたが
安全にご来館頂き楽しんで貰えるよう日々状況に応じて改善していきたいと思います✨



南北の出入口の扉を解放して営業しております
喚起全開のTheGATEHAMAMATSUは
10:00~19:00まで営業中です
皆様のお越しをスタッフ一同心よりお待ちしております